今年のこのお茶は、ミル芽（新芽が小さく、最も味の濃い甘みを持つ時期の芽）を厳選して作られました。お茶の旬とは、新芽がまだ柔らかく、旨味と甘みが凝縮され、かつある程度の量が摘採できる最適な時期を指します。この時期のお茶は、質の高さと美味しさで知られ、良いお茶を扱う店では、このクラスのお茶を提供しています。
今年の原料は、その厳選されたミル芽の中から、特に「ヤブ北」品種を「合組（ごうぐみ）」して仕上げました。合組とは、複数の茶葉をブレンドすることで、単一の茶葉では出せない複雑で深みのある味わいや香りを生み出す、コーヒーやウイスキーのブレンドにも通じる伝統的な技術です。
「ヤブ北」は、昔から親しまれている品種で、その旨味とコク、そして心地よい渋みは、お茶好きの方々に特に好まれる通好みの味わいです。ミル芽の柔らかいヤブ北は、さらに奥深い風味をもたらします。この合組によって、旨味とコクが際立つ、まさにお茶好きのための美味しいお茶が誕生しました。
このお茶の豊かな風味を最大限に引き出すには、淹れ方が重要です。熱湯を65度程度まで冷ましてから、急須でじっくりと時間をかけて淹れてください。低い温度で淹れることで、お茶本来の甘みと旨味が最大限に引き出されます。茶葉の目安は、お一人様あたり4g（小さじ1杯程度）です。
夏場には、冷水で淹れるのもおすすめです。急須に茶葉と冷水を入れ、5分ほど待てば、クリアで爽やかな味わいが楽しめます。濃いめがお好みであれば、急須を軽く揺らしてください。

※画像はイメージです。
※お茶の品質の劣化は、湿度、酸素、温度、光の順に劣化の速度が高いです。特に湿気は大敵です。
※開封後はお茶缶などの密封容器に入れるか、茶袋の口をクリップなどで止めて、空気の流通を遮断してください。
※よく冷蔵庫に入れる方がおられますが、冷蔵庫より出したときに一気に濡れて湿気てしまうので、開封後のお茶は入れないようにしてください。
※また、長期保存で冷蔵庫冷凍庫に入れる方もおられますが、常温に戻してから開封してください。中の茶葉が湿気を吸ってしまい劣化が早くなってしまいます。