「木」を愛し「木」にこだわり「木」の良さを広める

墨流しのような神秘的な模様を描く黒柿の木でブックカバーを作りました。安定感のあるしっかりとしたカバーです。本物の木とは思えぬしなやかさで手によくなじみます。なかなか見られない優美で個性的な風合いは、自然素材の木目ならではのものです。

●黒柿とは
千三百年前より貴人たちが愛した希少で高貴な木。
何百年と樹齢を重ね、かつ、地中の成分、微生物、気候等いくつかの条件が満たされた柿の木だけが、何万分の一の確率で黒と白の美しい模様を持つようになったとても珍しい木。黒と白のモノトーンの神秘な美しさに職人は腕をふるいます。

【株式会社　谷口】
1947年の創業以来、「木」にこだわり続けてきました。婦人靴のヒールや和傘のロクロ製作に取り組みながら、努力と研究を積み重ね、時代に合った木製品は何かを模索して行き着いたのが碁笥(碁石の器)でした。情熱を注いだ碁笥は、全国シェアの60%を占めています。このことに誇りを感じ、伝統の職人技を次代へつなぐ製品作りをしています。

【谷口の技と知識】
木製工芸品の素材となるのは、日本の銘木です。谷口では、原木の選定から製材、乾燥、加工、仕上げまでの工程を一貫して行っています。製品ごとに適した素材を見極め、樹種に合わせて厚みを変更するなど、木の特性を生かした加工ができるのは熟練の職人の技の賜物です。材料選びをするときは、杢目の表情を考慮したり乾燥具合を見極めたりと、経験でしか培うことのできない知識も必要となります。また、木は自然の産物のため、それぞれに個性を持っており、ときには特殊な杢目の樹種もあります。そしてどの木製工芸品も、最後の仕上げは職人の手で行われています。

■注意事項
※天然木のため、杢目の出方は多少異なります。
※画像はイメージです。